公開講座実施報告(2025)
6月28日(土)に、公開講座「江戸の出版物あれやこれや―文学!絵画!お楽しみ!―」を開催しました
谷嶋美和乃助教(左)と森暁子講師(右)
6月28日(土)に、文芸文化学科 森 暁子 講師と谷嶋 美和乃 助教による、公開講座「江戸の出版物あれやこれや―文学!絵画!お楽しみ!―」を開催しました。
講座では、狂歌本や絵入り本、草双紙(くさぞうし)など当時の出版物の特徴や背景について、多角的な視点からの解説がありました。公開講座の前後には、同フロアの特設ギャラリーで江戸時代の出版物が展示され、参加者は江戸の出版文化を実際に目で見て楽しむことができました。
講座では、狂歌本や絵入り本、草双紙(くさぞうし)など当時の出版物の特徴や背景について、多角的な視点からの解説がありました。公開講座の前後には、同フロアの特設ギャラリーで江戸時代の出版物が展示され、参加者は江戸の出版文化を実際に目で見て楽しむことができました。
森講師の担当した前半「種々雑多?お楽しみの部」では、着物のデザインブックや絵本などをはじめ、絵画で楽しむ出版物を連想形式で次から次に紹介しました。
今年の大河ドラマに登場する、蔦屋重三郎の出版した作品も取り上げました。遊女評判記『一目千本』については、花のイメージから遊女の人物像を探り、山東京伝『小紋雅話』からは、パロディ文化と当時のユーモアが垣間見えました。
今年の大河ドラマに登場する、蔦屋重三郎の出版した作品も取り上げました。遊女評判記『一目千本』については、花のイメージから遊女の人物像を探り、山東京伝『小紋雅話』からは、パロディ文化と当時のユーモアが垣間見えました。
谷嶋助教の担当した後半「黄表紙を読もう」では、木版印刷でつくられた草双紙や浮世絵について説明した後、浦島太郎と魚の間に生まれた人魚を主人公とした『箱入娘面屋人魚』(山東京伝作、北尾重政画)を声に出して読みながら紹介しました。物語の随所にちりばめられた浄瑠璃?歌舞伎、浮世絵などで古くから親しまれてきた話のネタ―「無間の鐘」や「葛の葉伝説」など―に触れながら、文学?絵画?演劇の要素が重なり合う黄表紙の世界について解説しました。
当日の様子
江戸時代に出版された作品について、ユーモアたっぷりに話す森暁子講師
谷嶋美和乃助教は出版文化や、草双紙について詳しく解説
暑い中集まった大勢の来場者が、江戸の出版物の仕掛けに耳を傾けました
江戸時代の書物や浮世絵を展示した特設ギャラリーの様子